「オリガルヒ」資産をウクライナ支援に充当へ 米国務長官

アメリカのブリンケン国務長官はロシアへの制裁の一環として、プーチン政権に近い「オリガルヒ」と呼ばれる富豪などから差し押さえた資産の一部をウクライナの支援に充てると明らかにしました。

ウクライナの首都キーウを訪れたアメリカのブリンケン国務長官は6日、ゼレンスキー大統領やクレバ外相らと会談したあと記者会見を行いました。

この中でブリンケン長官は、アメリカ政府がロシアのプーチン政権に近いオリガルヒと呼ばれる富豪などから差し押さえた資産の一部をウクライナの支援に充てると明らかにしました。

アメリカはウクライナに軍事侵攻したロシアに対する制裁の一環として、オリガルヒなどの資産を差し押さえていて、ロイター通信は、今回、その一部にあたる540万ドル、日本円にして8億円近くをウクライナ側に送ると伝えています。

ブリンケン長官は送られた資金は退役軍人の支援のために使われるとした上で、オリガルヒについて、「プーチン大統領による侵略戦争を可能にした者たちはその代償を支払うべきだ」と述べました。

一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は7日、「ロシアの国家や個人の資産を差し押さえることなどは違法行為だ。一件たりともこうした違法な押収が見過ごされることはないだろう」と強く反発しました。