自殺の原因 小中学生と男子高校生では「学校問題」が最多に

ことしの自殺対策白書の案がまとまりました。去年の児童・生徒の自殺について原因を分析したところ、小中学生と男子高校生では「学校問題」が最も多くなりました。

白書の案によりますと、去年1年間にみずから命を絶った人は2万1881人で、前の年より874人増加しました。

男女別では男性が1万4746人と平成21年以来の増加、女性が7135人と3年連続の増加となりました。

このうち、児童・生徒は514人と過去最多となり、原因を分析したところ、小中学生と男子高校生では「学校問題」、女子高校生では「健康問題」が最も多くなりました。

一方、妊産婦についても分析していて、妊娠中の自殺の原因は「交際問題」が最も多くなったほか、産後1年以内に自殺した人の6割が精神科や心療内科に通院していたということです。

このほか、去年5月に著名な男性タレントが亡くなったあと、自殺する人が増え、「ウェルテル効果」と呼ばれる現象が起きた可能性を指摘していて、メディアに対し、WHO=世界保健機関が作成した自殺報道に関するガイドラインを順守するよう呼びかけていくとしています。

厚生労働省は不安や悩みを抱える人に相談窓口の利用を呼びかけていて、インターネットでは「まもろうよこころ」などで検索できます。