米政府 ウクライナに劣化ウラン弾の供与を発表 ロシア側は反発

アメリカ政府は、新たな軍事支援として、戦車などの装甲を貫く破壊力がある劣化ウラン弾を供与すると発表し、ウクライナ軍が進めている反転攻勢を後押しする考えです。
これに対し、ロシア側は反発しています。

アメリカのブリンケン国務長官は6日、訪問先のウクライナの首都キーウで新たに10億ドル以上、日本円で1400億円を超える支援を発表し、このなかには、戦車などの装甲を貫く破壊力がある劣化ウラン弾も含まれています。

ウクライナ軍は、南部ザポリージャ州などで反転攻勢を進めていて、ブリンケン長官は「新たな支援は、それを維持し、さらなる勢いをつけるのに役立つだろう」と述べ、後押しする考えを示しました。劣化ウラン弾は、すでにイギリスもウクライナに供与していて、ロシアのリャプコフ外務次官は「緊張を高めるだけでなくアメリカは、戦闘地域で環境に及ぼす影響も無視している」と述べ反発しています。

一方、ウクライナ空軍は7日、ロシア側が南部オデーサ州などで無人機による攻撃を仕掛けたと発表しました。

ロシア軍は、ウクライナが農産物輸出の代替ルートの拠点としている南部への攻撃を繰り返しています。

これに対し、ロシア国防省は7日、首都モスクワ近郊や、ウクライナと国境を接する南部ロストフ州と西部ブリャンスク州でウクライナ側が無人機で攻撃し、撃墜したとしています。

ロストフ州では、1人がけがをしたということで、双方の無人機による攻撃が激しくなっています。