大気不安定 伊豆諸島 7日午前中にかけ線状降水帯発生のおそれ

前線や暖かく湿った空気の影響で、北日本や東日本を中心に大気の状態が非常に不安定になり、局地的に雨雲が発達しています。東京の伊豆諸島では7日の午前中にかけて発達した雨雲が次々と連なる「線状降水帯」が発生し、災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒してください。

気象庁によりますと、本州付近にある前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、北日本や東日本を中心に大気の状態が非常に不安定になっていて、局地的に雨雲が発達しています。

午後10時までの1時間には、山形県が遊佐町に設置した雨量計で36ミリの激しい雨を観測しました。

また、宮城県石巻市では12時間の最大雨量が155.5ミリと、平年の9月1か月分を超えています。

前線は7日の朝にかけて本州を通過する見込みで、北日本ではこのあとしばらく、関東と東海、伊豆諸島では7日の朝にかけて局地的に雷を伴って激しい雨が降るおそれがあります。

特に伊豆諸島では7日の午前中にかけて、発達した雨雲が次々と連なる「線状降水帯」が発生して雨量が増え、災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。

7日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽伊豆諸島で250ミリ、
▽東海で150ミリ、
▽東北と関東甲信で100ミリと予想されています。

さらに8日夕方までの24時間には、
▽伊豆諸島で100ミリから200ミリ、
▽関東甲信で100ミリから150ミリの雨が降る見込みで、その後も雨の量は増える見通しです。

気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風にも十分注意するよう呼びかけています。

台風13号 7日夜~9日ごろにかけ東日本に接近おそれ

また、台風13号は日本の南の海上を北寄りに進み、7日の夜から9日ごろにかけて東日本に接近するおそれがあり、最新の情報に注意してください。

警戒が必要な時間帯(6日午後7時時点)

前線や暖かく湿った空気の影響、そして台風13号の接近に伴い、各地で警戒が必要な時間帯は6日午後7時の時点で次のとおりです。

▼北海道では、網走地方、北見地方、紋別地方で6日夜遅くにかけて大雨に警戒が必要です。

▼東北地方では6日夜遅くにかけて、
宮城県、福島県で警報級の大雨の可能性が高くなり、
山形県では6日夜遅くまで、岩手県は7日明け方まで大雨に警戒が必要です。

▼関東甲信地方ではまず、7日の朝にかけて
茨城県北部、栃木県南部、千葉県北西部、伊豆諸島で警報級の大雨の可能性が高くなり、
茨城県南部、栃木県北部、群馬県南部、埼玉県、千葉県北東部と南部、東京都、神奈川県、山梨県で大雨に警戒が必要です。

その後、
▼伊豆諸島の北部では、
大雨は8日にかけて、暴風と高波については8日に警戒が必要です。

▼伊豆諸島の南部では、8日にかけて大雨と暴風、高波に警戒が必要です。

神奈川県では8日に警報級の高波の可能性が高くなっていて、大雨にも警戒が必要です。

茨城県では、8日から9日にかけて大雨に、8日には暴風に警戒が必要です。

千葉県では、8日から9日にかけて大雨に、8日には暴風と高波に警戒が必要です。

栃木県、群馬県、東京都、山梨県、長野県では8日に大雨に警戒が必要です。

▼北陸地方では
富山県、石川県能登で6日夜はじめごろにかけて、
福井県嶺北では6日夜遅くにかけて警報級の大雨の可能性が高くなり、
新潟県上越では6日夜はじめごろにかけて大雨に警戒が必要です。

▼東海地方では、
静岡県伊豆と西部で、7日明け方にかけて警報級の大雨の可能性が高くなり、その後8日にかけて大雨に警戒が必要です。

東海地方では、静岡県では8日にかけて大雨に警戒が必要で、愛知県では7日の明け方にかけて、また8日に大雨に警戒が必要です。

栃木 那須烏山 “裏山崩れ車に土砂”通報 けが人なし

消防によりますと、午後3時半ごろ栃木県那須烏山市上境で「住宅の裏山が崩れて車が土砂に埋まった」と119番通報があり、消防が出動しているということです。

けが人はいないということです。

伊豆諸島の八丈島 住民に早めの避難を呼びかけ

7日午前中にかけて発達した雨雲が次々と連なる「線状降水帯」が発生し災害の危険度が急激に高まるおそれがある伊豆諸島の八丈島では6日午後5時半ごろ、町の担当者が防災行政無線で大雨が降って土砂災害の危険があることを伝えたうえで、「今後の気象情報に注意して、避難する人は早めの避難をお願いします」と住民に呼びかけました。

町は、公民館や小学校など合わせて4か所に避難所を設けることにしています。

八丈町の高野秀男総務課長は、「警報級の大雨が降るのは最近ではめずらしく、夜間の大雨にもなります。不要不急の外出は控え、早めの避難を心がけてほしい」と話していました。