大谷翔平 右脇腹の張りのため急きょ欠場 4日のオリオールズ戦

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が、右の脇腹の張りのため、2番・指名打者で出場する予定だった4日のオリオールズ戦を急きょ欠場しました。大谷選手は試合前に屋外で行ったバッティング練習の際に、脇腹を気にする様子を見せて練習を途中で切り上げていてアクシデントがあったと見られます。

大谷選手は4日の試合前に、シーズン中としては7月7日のドジャース戦の前以来となる屋外でのバッティング練習に参加しました。

この際、大谷選手は外野のフェンスを越える当たりを打った後に、右の脇腹の後ろをたたいて気にする様子を見せました。

そして、その次のボールに対するスイングで足をすべらせてハーフスイングになると、大谷選手は体勢を崩して転びそうになり、顔をしかめたまま練習を切り上げました。

当初、4日のオリオールズ戦には2番・指名打者で出場する予定でしたが、球団は試合のおよそ1時間前に右の脇腹の張りのため大谷選手が欠場すると急きょ発表しました。

バッティング練習中のアクシデントが原因と見られています。

大谷選手が欠場するのは5月2日のカーディナルス戦以来、今シーズン3試合目で、8月23日に右ひじのじん帯損傷が明らかになってからは初めての欠場です。

大谷選手の欠場を受けて、4日の試合にはドルーリー選手が2番・指名打者に入りました。

回復まで時間かかる脇腹のけが

脇腹のけがは、一般的に回復までに時間がかかることで知られていて、同様のけがをした選手たちは復帰までに1か月以上かかるケースが目立ちます。

野球における脇腹のけがはバッティングやピッチングで体をひねる動作で痛めることが多く、カブスの鈴木誠也選手はキャンプ中のことし2月に左脇腹を痛めてWBC=ワールド・ベースボール・クラシックの日本代表を辞退し、4月14日に復帰するまでおよそ1か月半かかりました。

また、大谷選手と同じ左打ちの強打者として知られるアストロズのアルバレス選手は、ことし6月に右脇腹を痛めてオールスターゲームを辞退し、7月26日に復帰するまでおよそ1か月半を要しました。

脇腹の筋肉はろっ骨についていて、呼吸のたびに動くため完全に安静にするのが難しく、回復に時間がかかるとされていて、すでにシーズン終了まで残り1か月を切った中、大谷選手の右脇腹の状態次第では今シーズン中に復帰できるか不透明な状況となります。

ネビン監督「かなり痛みがある あすの朝詳しく検査」

エンジェルスのネビン監督は、試合後の会見で大谷選手の右脇腹の状態について「きょうはかなり痛みがある。あすの朝、詳しく検査してどんな状態か見ることになる」と心配そうな様子で話しました。

仮に大谷選手がけが人リストに入ると、2018年に受けた右ひじの手術からバッターとして復帰した2019年以来4シーズンぶりとなります。

大谷の代理人「右ひじの治療方法 まだ検討中」

右ひじのじん帯を損傷した大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手について、代理人を務めるネズ・バレロ氏が4日、報道陣の取材に応じ、右ひじの治療方法はまだ検討中の段階だと明かしました。

大谷選手の代理人を務めるバレロ氏は4日の試合前に本拠地のエンジェルスタジアムで報道陣の取材に応じ「皆さんに共有したいのは彼の状態はいい、彼は大丈夫だということ。5年前に痛めたじん帯は無傷で問題なく、今回の場所も程度は軽い。現在は医師からさまざまな情報を集めているところだ」と話しました。

バレロ氏によりますと、右ひじに何らかの処置は必要だということですが治療方法はまだ検討中の段階で、大谷選手が2018年に受けたじん帯を修復するトミー・ジョン手術を再び受けるかどうかについては明言を避けました。

今後の治療の方針次第で復帰の時期も変わるため、来シーズン、ピッチャーとして復帰するかどうかについても「答えを持ち合わせていない」としています。

そのうえで、バッターとしては来シーズンの開幕から出場できるという考えを示しました。

ただ、大谷選手はバレロ氏が球場内で報道陣の取材に応じている間に行っていたバッティング練習を途中で切り上げ、右脇腹の張りのため4日の試合を欠場しました。

右ひじのじん帯損傷に加えて新たに脇腹にもアクシデントが発生したことで、大谷選手の今シーズンは先の見通せない状況となりました。