「プーチン大統領は交渉できる相手ではない」ウクライナ外相

ウクライナのクレバ外相は、NHKの単独インタビューに応じロシアのプーチン大統領について「真剣に交渉できる相手ではない」と述べ、プーチン大統領がロシアを率いるかぎり、停戦に向けた交渉はできないという考えを示しました。

ウクライナの首都キーウで4日、NHKのインタビューに応じたクレバ外相は、ウクライナ軍が続ける反転攻勢について「ウクライナは成功を収める以外、選択肢はない。国として存続したいのなら何としてでも勝たないといけない」と強調しました。

そのうえで、戦場での成功が和平に向けた停戦交渉で欠かせないという認識を示しながらも「ロシアとの交渉がすぐに始まるとは思えない」と指摘しました。

クレバ外相はその理由としてプーチン大統領が信用できないと強調していて「たとえ約束したとしても破らないという保証はない。交渉してうまくいったと思っても、自分を攻撃にさらすことになる。真剣に交渉できる相手ではない」と述べ、プーチン大統領がロシアを率いるかぎり、停戦に向けた交渉はできないという考えを示しました。

また、欧米各国の評論家などからウクライナ軍の反転攻勢が遅すぎるという指摘が出ていることに対し「いすに座って反転攻勢のペースを話すとき、ウクライナの兵士たちに遅いなどと言うべきではない。兵士たちは命をかけていて、前進するために死ぬ兵士もいる。最大限の敬意が払われるべきだ」と訴えました。

一方、クレバ外相は日本との関係について「人道支援の分野での日本の関与は歴史的で前例がない。日本についてはよいことしか言えない。両国の間で新しいレベルの関係が生まれていることを実感している」と述べこれまでの支援に謝意を示しました。