国民 玉木代表 連立政権は政策一致などが条件 慎重姿勢強調

自民党内から国民民主党が参加した新たな連立政権を目指す声が出ていることについて、国民民主党の玉木代表は、コメントする立場にはないとした上で、政策面での一致などが条件だとして、慎重に対応する姿勢を強調しました。

2日の代表選挙で再選された国民民主党の玉木代表は東京都内で記者団に対し、今後の党運営について「政策実現のためには与野党を超えて協議・連携するのが、ことしの党大会で決めた方針だ」と述べました。

そして、自民党内から国民民主党が参加した新たな連立政権を目指す声が出ていることについて、「他党の検討状況について、コメントする立場にはないが、一定の幅に政策がはまることと、選挙区調整が一定程度できることが一般論として条件だ。連立政権うんぬんではなく、政策本位でいいものを前に進めていきたい」と述べ、慎重に対応する姿勢を強調しました。

一方、玉木氏は、ことし6月にガソリン税の上乗せ部分の課税を停止するいわゆる「トリガー条項」の凍結解除を含むエネルギー価格の高騰対策を政府に申し入れているとして、政府・与党との政策協議には前向きに対応したいという考えを示しました。

立民 岡田氏 連立政権に入るなら党所属の議員などに対し裏切り

立憲民主党の岡田幹事長は、松江市で記者団に対し「玉木氏は『今の時点で連立を組める政党はない』など思わせぶりな言い方をしていて連立政権に入る可能性は十分にあると思っている。ただ、それが代表選挙で玉木氏に投票した人の意見かというと違う。玉木氏が『連立政権に参加するつもりだ』とはっきり言って代表になったなら、国民民主党の意見集約になるがこの状況で、もし連立政権に入るのであれば党所属の議員や代表選挙の有権者に対して裏切りになる」とけん制しました。

共産 小池書記局長 政権補完の方向強まる

共産党の小池書記局長は、3日夜、党本部で記者団に対し「国民民主党は、先の国会でも重要法案に次々に賛成する態度をとっていて、岸田政権の補完勢力だと言ってきたが、ますますそういう方向が強まっていくと思っている。国民民主党は共闘の対象とは考えていないので、次の衆議院選挙の影響はない。立憲主義を守ることで一致できる政党と力を合わせていく従来の方針に変わりはない」と述べました。

連合 芳野会長 今後の党運営を注視

国民民主党の代表選挙で再選された玉木代表が与党との協調も排除しない姿勢を示していることについて、連合の芳野会長は、玉木氏の今後の党運営を注視していく考えを示しました。

立憲民主党と国民民主党を支援している連合の芳野会長は、長野市で記者会見し、2日に行われた国民民主党の代表選挙について「まだ小さい政党だが、有権者に国民民主党の存在が周知できたのではないか」と述べました。

その上で、再選された玉木代表が、与党との協調も排除しない姿勢を示していることに関して「国民民主党には、連合傘下の4つの産業別労働組合出身の組織内議員がいるので、そうした議員とも連携しながら党の方向性を注視したい」と述べ、玉木氏の党運営を注視していく考えを示しました。

また記者団から、国民民主党が、自民・公明両党の連立政権に加わる可能性について問われたのに対し「玉木氏から何か伺ったことはないので、想像の範囲で考えを示すことは避けたいが、これからも連携をとっていくということは変わらない。何かあればその都度、コミュニケーションをとっていきたい」と述べました。