岩手県知事選挙 達増拓也氏が5回目の当選 与党推す新人抑え

現職と新人の2人による事実上の与野党対決となった岩手県知事選挙は、無所属の現職で、立憲民主党など野党側が支援した達増拓也氏(59)が公明党県本部が支持し、自民党が支援した新人を抑え、5回目の当選を果たしました。

岩手県知事選挙は開票が終了しました。

達増拓也、無所属、現、当選。
33万6502票。

千葉絢子、無所属、新。
23万2115票。

無所属の現職で、立憲民主党など野党側が支援した達増氏が、元県議会議員で、公明党県本部が支持し、自民党が支援した千葉氏を破り5回目の当選を果たしました。

達増氏は59歳。外務省職員や、衆議院議員を経て、2007年の岩手県知事選挙で初当選し現在、4期目を務めています。

選挙戦で達増氏は、子育て支援策の拡充や、県立病院の充実をはじめとした医療提供体制の整備、それに賃上げや生産性の向上に取り組む中小企業の支援などを訴えました。

そして、支援を受けた立憲民主党や共産党などの支持層に加え、いわゆる無党派層などからも幅広く支持を集めました。

達増氏「立民を基軸に『県民集会連合』で勝利」

達増氏は「立憲民主党を基軸としつつ、国民民主党や共産党、社民党など、そして企業や個人が『県民集会連合』という形となり、勝利となった。人口減少対策をしっかりやって生きにくさを生きやすさに転換し、地域の魅力をどんどん全国や海外にも発信して、岩手県民と岩手に関わる人たちを力づけていきたい」と述べました。

共産 小池書記局長「市民と野党の共闘の力が発揮」

共産党の小池書記局長は、党本部で記者団に対し「今回の勝利は達増知事の実績が多くの県民から評価された結果であると同時に、市民と野党の共闘の力が発揮され、大きな意味を持つ勝利だ。市民と野党の共闘がきちんとした形で行われれば、自民党を上回る結果を出すことができる証明であり、衆議院選挙に向けて、共闘を前に進めるひとつのきっかけにしていきたい」と述べました。

投票率56.63% 過去2番目の低さ

岩手県知事選挙の投票率は56.63%で、過去最低となった前回・4年前を3.17ポイント上回ったものの、これまでで2番目の低さとなりました。