ロシアで相次ぐ無人機攻撃 ロシアとウクライナの主張衝突

ロシア国防省は2日、無人機による攻撃が相次いで仕掛けられたものの阻止したと発表し、いずれもウクライナ側による攻撃だとしています。一方、ウクライナの高官は、ロシアで相次ぐ無人機攻撃はウクライナを支持するロシア国民によるものだと強調しています。

ロシア国防省は2日、ロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミアとロシアとを結ぶ橋をねらった無人艇による攻撃が、1日夜から2日未明にかけて合わせて3回仕掛けられたものの、黒海で破壊したと発表しました。

また、ウクライナと国境を接する西部ベルゴロド州にも無人機が仕掛けられたものの、これを阻止したとし、一連の攻撃はいずれもウクライナ側によるものだとしています。

ロシア国防省の報道官は1日、この1週間に無人機281機を破壊したと発表し、このうち29機はロシア西部だったとしていて、ウクライナ側の攻撃が相次いでいるとして警戒を強めているとみられます。

一方、ウクライナのポドリャク大統領府顧問は1日、首都キーウでロイター通信のインタビューに応じ、ロシアで相次ぐ無人機攻撃について、「ロシア領土内で活動するパルチザンや工作員ネットワークによって行われており、これに加わる人は増えている」と述べ、ウクライナを支持するロシア国民によるものだと強調し、今後も増えるとの見方を示しました。

一方、領土奪還に向け反転攻勢を続けるウクライナのマリャル国防次官は1日、地元メディアに対し、「ロシア軍の第1防衛線を特定の複数の地点で突破した」と述べました。

ただ、その先にはロシア軍が設置した地雷原や、戦車の移動を妨害するための構造物が設置されるなど、ロシアの防衛線が強化されているとされていて、さらに前進できるかが焦点です。