旧統一教会に「過料」を検討 “質問に適切に回答せず”文科省

旧統一教会をめぐる問題で文部科学省は質問権を7度行使し、組織運営や献金などについて報告を求めてきましたが、教団が適切に回答していないなどとして、行政罰の一つである「過料」を科すよう裁判所に求める方向で検討に入りました。

宗教法人法では質問権の行使にあたり、宗教法人が質問に応じなかったり虚偽の報告をしたりした場合は、代表役員に対し、10万円以下の「過料」という行政罰を科すことができると定められています。

文部科学省はこれまで質問権を7度にわたって行使し、組織運営や財産・収支、献金など、少なくとも延べ600以上の項目について報告を求めてきましたが、関係者によりますと、信教の自由などを理由に教団側が回答しない項目も複数あったということです。

このため、文部科学省は教団が適切に回答していないなどとして、「過料」を科すよう東京地方裁判所に求める方向で検討に入りました。

質問権をめぐって国が過料を科すよう求めるのは今回が初めてで、過料が科された場合、教団側は裁判所の判断に不服を申し立てることができます。

文部科学省は引き続き、解散命令に該当しうる事実関係を把握した場合は、裁判所への請求を検討することにしています。