台風11号 あすにかけ先島諸島に 12号は今夜から小笠原諸島接近

強い台風11号は沖縄の宮古島の南の海上を西へ進み、3日にかけて沖縄県の先島諸島に近づく見込みで、高波に警戒し、強風に十分注意して下さい。一方、台風12号は小笠原の近海を北よりに進み、2日夜から3日の明け方にかけて東京の小笠原諸島に接近する見込みで、雷を伴った激しい雨や高波に十分注意が必要です。

気象庁によりますと、強い台風11号は暴風域を伴って宮古島の南の海上を西へ進んでいます。

このあと、勢力を維持したまま、3日にかけて強い勢力で沖縄県の先島諸島に接近する見込みです。

このため
▽先島諸島では3日にかけて、うねりを伴って大しけが続き
▽沖縄本島地方と大東島地方もしけが続く見込みです。

また、先島諸島では3日にかけて非常に強い風が吹くと予想されています。

2日の最大風速は
▽先島諸島で23メートル
▽沖縄本島地方と大東島地方で15メートル

最大瞬間風速は
▽先島諸島で35メートル
▽沖縄本島地方と大東島地方で25メートルに達する見込みです。

台風の接近に伴って雨も強まり、先島諸島では3日にかけて雷を伴った激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。

3日朝までの24時間に降る雨の量は、先島諸島の多いところで80ミリと予想されています。

さらに、4日の朝までの24時間に100ミリから150ミリの雨が降る見込みです。

気象庁は沖縄県では高波に警戒するとともに、強風や土砂災害、低い土地の浸水、川の増水などにも十分注意するよう呼びかけています。

また、沖縄県では大潮の時期にあたるため潮位が高く、台風が近づく際にはさらに潮位が高くなる見込みで、海岸付近では3日にかけて高潮による浸水などにも十分注意してください。

台風12号

一方、台風12号は小笠原の近海を北よりに進んでいて、2日夜から3日の明け方にかけて東京の小笠原諸島に接近する見込みです。

小笠原諸島では3日にかけて強い風が吹き、海上はうねりを伴ってしけるほか、台風本体や周辺の暖かく湿った空気が流れ込むため、3日にかけて局地的に雷を伴って激しい雨が降るおそれがあります。

台風の進路や発達の程度によっては警報級の大雨となる可能性があり、高波や土砂災害、川の増水、低い土地の浸水に十分注意してください。

父島 島民「戸締まりなどをしっかりして備えたい」

台風12号が接近する見込みの小笠原諸島の父島では観光への影響を懸念する声が聞かれました。

2日午前11時ごろ、小笠原諸島の父島には観光客など500人あまりを乗せたフェリーが到着しました。

父島で観光ガイドを務める冨田益生さんによりますと、2日、日中は晴れ間もあり、波打ち際で遊ぶ人たちの姿も見られましたが、少しずつ風が強まっているということです。

冨田さんが2日午後に撮影した映像では、時折、木々が大きく揺れ、風が強まっている様子が確認できます。

台風12号の接近が見込まれる中、観光ツアーの一部は中止となり、観光客のなかには、2日は宿泊先で台風が過ぎるのを待つという人もいたということです。

冨田さんは「フェリーが欠航になるなど影響が大きかった先月の台風に比べると、今回は少しほっとしているが、今夜からあすにかけて風も強まってくるようなので、戸締まりなどをしっかりして備えたい。あすは早く風や波が落ち着いて、ガイドツアーなどもできるようになってほしい」と話していました。

11号 沖縄県内の交通機関に影響

台風11号の接近に伴って沖縄県内の交通機関に影響が出ています。

<空の便>
2日は離島と各地を結ぶ便を中心に欠航が決まっています。
▽全日空が19便、
▽琉球エアーコミューターが14便、
▽日本トランスオーシャン航空が8便、
▽日本航空が4便、
▽ジェットスターが4便です。
今後、欠航が増える可能性もあり、最新の運航状況は各航空会社のホームページなどで確認してください。

<海の便>
海の便も9月1日に続いて、2日も欠航が相次ぐ見込みです。
各船会社では天候の状況を見て判断することにしていて、最新の運航状況をホームページなどで確認するよう呼びかけています。