アメリカ 8月の雇用統計 就業者の増加 市場予想を上回る

アメリカの8月の雇用統計が発表され、農業分野以外の就業者は前の月より18万7000人増加し、市場予想を上回りました。一方、失業率は上昇していて、中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会の政策判断への影響が注目されます。

アメリカ労働省が1日に発表した8月の雇用統計によりますと、農業分野以外の就業者は前の月より18万7000人増加し、17万人程度の増加を見込んでいた市場予想を上回りました。

一方、失業率は前の月と比べ0.3ポイント上昇し、3.8%となりました。

市場関係者の間では、インフレの要因となっている人手不足が少しずつ解消されているという見方もでています。

労働者の平均時給は、▽前の年の同じ月と比べて4.3%、▽前の月と比べて0.2%、それぞれ増加したものの、賃金の上昇はピーク時に比べ落ち着く傾向にあります。

FRBのパウエル議長は、追加の利上げに踏み切るかどうかは今後の経済指標しだいだという考えを強調しています。

9月中旬には消費者物価指数の発表も予定されていて、市場では9月19日から2日間開かれる金融政策を決める会合でのFRBの政策判断への影響が注目されます。