タクシン元首相に恩赦 禁錮8年から1年に減刑 タイ王室が発表

タイの王室は、事実上の亡命生活から先月、15年ぶりに帰国し汚職の罪などで収監されたタクシン元首相について、禁錮8年から1年に減刑する恩赦を与えたと発表しました。

2006年の軍事クーデターで政権を追われ、先月22日、15年におよぶ事実上の亡命生活から帰国したタイのタクシン元首相は、汚職の罪などで禁錮8年となり、首都バンコクの刑務所に収監されました。

タクシン氏は、収監されたその日の深夜に体調不良を訴え、現在は病院に移されています。

こうした中、タイの王室は1日、ワチラロンコン国王がタクシン氏の量刑を禁錮8年から1年に減刑する恩赦を与えたと発表しました。

恩赦の理由について、王室は、タクシン氏は王室に忠誠心があることや、高齢で健康問題を抱え治療を受けていることなどをあげています。

タイでは今月にもタクシン派のタイ貢献党が中心となって、これまで対立関係にあった軍に近い保守政党との連立政権が発足する予定です。

このタイミングで帰国を決断したタクシン氏をめぐっては、恩赦に関する交渉がすでにまとまっているのではないかという臆測が広がっていました。