新型コロナ 全国の感染状況 前週の1.07倍 2週連続の増加

新型コロナウイルスの全国の感染状況は、8月27日までの1週間では1つの医療機関当たりの平均の患者数が19.07人で、前の週の1.07倍となっています。厚生労働省は「お盆期間も終わり、減少していた患者数が再度緩やかな増加に転じている。体調管理に留意するなど基本的な感染対策を徹底してほしい」としています。

厚生労働省によりますと、8月27日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から7036人増えて9万3792人となりました。

また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は19.07人で前の週の1.07倍となりました。

前の週から増加が続くのは2週連続となります。

都道府県別では多い順に
▽岩手県が31.71人
▽青森県が31.3人
▽宮城県が29.54人
▽茨城県が26.8人
▽秋田県が26.73人と、28の都府県で前の週より増加しています。

このほか、8月27日までの1週間に新たに入院した人は全国で1万3501人で、前の週と比べて168人の減少となりました。

厚生労働省は全国の流行状況について「お盆期間も終わり、減少していた患者数が再度緩やかな増加に転じている状況にある。夏休みが終わり、今後は学校が再開されたことによる影響も懸念される状況にあるので、体調管理に留意するなど基本的な感染対策を徹底してほしい」としています。

1医療機関当たりの平均患者数(都道府県別)
▽岩手県は31.71人
▽青森県は31.3人
▽宮城県は29.54人
▽茨城県は26.8人
▽秋田県は26.73人
▽福島県は25.87人
▽千葉県は25.68人
▽石川県は25.48人
▽静岡県は25.27人
▽愛知県は23.86人
▽山梨県は23.85人
▽栃木県は23.39人
▽岐阜県は22.79人
▽埼玉県は22.74人
▽徳島県は22.35人
▽新潟県は21.84人
▽鳥取県は21.31人
▽長野県は21.22人
▽佐賀県は21.05人
▽山形県は20.53人
▽三重県は20.27人
▽高知県は19.86人
▽長崎県は19.79人
▽奈良県は19.27人
▽北海道は19.08人
▽群馬県は19.02人
▽神奈川県は18.1人
▽山口県は17.92人
▽大分県は17.34人
▽宮崎県は17.02人
▽愛媛県は16.97人
▽富山県は16.52人
▽香川県は16.13人
▽滋賀県は15.97人
▽熊本県は15.54人
▽島根県は15.26人
▽福岡県は15.14人
▽和歌山県は14.67人
▽広島県は14.58人
▽東京都は14.53人
▽岡山県は14.3人
▽京都府は14.04人
▽福井県は13.72人
▽鹿児島県は13.48人
▽兵庫県は13.09人
▽大阪府は12.4人
▽沖縄県は8.5人

専門家「子どもたちでの流行 さらに広がる可能性」

現在の感染状況について、感染症に詳しい東邦大学の舘田一博 教授は「全国的に微増傾向が続いている。年齢別に見ると10歳未満の子どもたちが一番多い状況で、9月に入り学校が本格的に始まると子どもたちでの流行がさらに広がる可能性がある。また、高齢者でも一定の増加が見られているので引き続き注意していく必要がある」としています。

その上で「かぜのような症状があった場合は、コロナの可能性を考えて無理して出勤や通学などをせず、自宅で療養してほしい。また、高齢者や、基礎疾患があって不安だという人は早めに医療機関を受診してほしい」と述べました。

また、ワクチンの接種から時間がたつと発症を予防する効果などが下がってしまうとした上で「高齢者や基礎疾患がある人など重症化のリスクの高い人は今後、必要に応じて次の接種をすることが大事になると思う」と話していました。