JR東日本「2024年問題」対応へ 新幹線で荷物のみ運ぶ実証実験

物流業界で人手不足が深刻化するいわゆる「2024年問題」への対応が課題となる中、JR東日本は、新幹線に乗客を乗せずに大量の荷物を積み込んで運ぶ実証実験を行いました。

実証実験を行ったのは、上越新幹線の臨時列車で、31日朝9時半ごろに、およそ750箱の荷物を積み込んで新潟市内の車両センターを出発し、31日正午ごろ、東京 北区にある車両センターに到着しました。

運ばれたのは、新潟県で生産された農産物や鮮魚などで、新幹線から降ろされると、車に積み込まれ、首都圏各地のスーパーマーケットなどに向けて運ばれていきました。

JR東日本によりますと、新幹線での輸送は、トラックと比べて東京・新潟間では、輸送時間を1時間半から2時間ほど短縮する効果も期待できるということです。

JR東日本は、これまでも新幹線を使って荷物を運ぶ実験を行っていますが、今回は、より大量の荷物を運ぼうと、初めて客を乗せずに行ったということで、実験結果をもとに事業化に向けた検討を進めたいとしています。

JR東日本マーケティング本部の堤口貴子マネージャーは「乗客の安全確保に気を遣う必要がない環境での荷物の輸送方法を確認できてよかった。今後は回送列車を使った実証実験なども検討していきたい」と話していました。