中国 8月の製造業の景況感指数 節目の「50」を5か月連続下回る

中国の今月の製造業の景況感を示す指数は、輸出向けの受注の伸び悩みや、不動産市場の低迷などを受けた国内需要の回復の鈍化で、景気判断の節目となる「50」を5か月連続で下回りました。

中国国家統計局が製造業3200社を対象に調査した今月の製造業PMI=購買担当者景況感指数は49.7でした。

先月から0.4ポイント改善しましたが、景気のよしあしを判断する節目となる「50」を5か月連続で下回りました。

これは輸出向けの受注が伸び悩んでいるほか、主要産業である不動産業の低迷や雇用への不安などを背景に、国内需要の回復が鈍いことが主な要因です。

企業の規模別でみますと、
▽大企業は50.8と節目を上回った一方、
▽中規模な企業が49.6、
▽小規模な企業が47.7となっていて、中小企業の景況感が上向かない状況が続いています。

一方、サービス業などの非製造業の景況感指数は先月から0.5ポイント低下したものの、51.0と節目の「50」を上回りました。

景気回復のペースが鈍化する中、中国政府は内需の拡大に力を入れる方針を示し、中央銀行も今月、追加の金融緩和に踏み切りましたが、景気の先行きには不透明感が広がっていて、政府が今後、効果的な政策を打ち出すことができるのかが焦点となっています。