【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(31日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる31日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

「ロシアと北朝鮮が書簡交換」武器売却交渉に懸念 米政府高官

アメリカ・ホワイトハウスの高官は、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記が両国の関係強化を約束する書簡を交換していたとして、武器の売却で交渉を進めていることへの懸念を示しました。

ウクライナへの軍事侵攻を巡るロシアと北朝鮮の関係について、アメリカはこれまで、ロシアのショイグ国防相が7月、北朝鮮を訪問した際に、武器を売却するよう働きかけていたという見方を示しています。

ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は30日、記者団に対し、国防相の訪問後にロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記が書簡を交換していたとして、両国が関係を強化することを約束していたと説明しました。

また、ロシアが北朝鮮に当局者を派遣して、砲弾などの武器売却について交渉を進めていたことを示唆する情報があることも明らかにし、今後、高官レベルでの協議が数か月、続く可能性があるとの見方を示しています。

カービー調整官は「取り引きによって、ロシアはウクライナへの軍事侵攻で使用する大量の、そしてさまざまな種類の武器を入手することになる」と述べて、両国が軍事協力を深めていることに懸念を示しました。

ロシア報道官「北朝鮮は非常に重要な隣国」

アメリカ政府がロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記が両国の関係強化を約束する書簡を交換していたなどと指摘したことについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は31日、記者団に対して「ロシアと北朝鮮は良好な関係を維持し、相互に尊重し合っている。われわれは関係を発展させるつもりだ。北朝鮮は非常に重要な隣国であり、様々なレベルで接触している」と述べました。

ロシアと北朝鮮 武器取り引き 日米の国連大使らが非難

武器の取り引きをめぐるロシアと北朝鮮の関係について、ニューヨークの国連本部では30日、アメリカ、日本、韓国、イギリスの国連大使らが共同声明を発表し、国連安全保障理事会の決議違反だと非難しました。

アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「ウクライナに対する戦争のためにロシアがならず者政権に目を向けて武器を入手しようとしていることにわれわれは黙っていない。ロシアの試みを特定し、暴き、対抗していく」と強調しました。

また、日本の石兼国連大使は記者団に対し「北朝鮮をめぐる安保理決議違反でもあり、ウクライナの問題でもあるのでしっかりとしたメッセージを打ち出す必要がある」と述べました。

ロシア国防省「モスクワ郊外で無人機攻撃仕掛けられるも阻止」

ロシア国防省は31日、首都モスクワ郊外で無人機による攻撃が仕掛けられたものの、破壊して阻止したと発表し、ウクライナ側によるものだと主張しています。

英国防省「8月のロシアへの攻撃 ほとんどが無人機によるもの」

イギリス国防省は31日、ロシアは8月に25件の攻撃を受け、そのほとんどが無人機によるものだったと指摘しました。

そのうえで「無人機の多くは目標に到達しており、ロシアは防空態勢を見直しているとみられる」との分析を示しました。

30日のキーウへの攻撃 “モスクワとプスコフ州攻撃への報復か”

ロシア軍が30日、ウクライナの首都キーウに対してことしの春以降で最も大きな規模の攻撃を行ったことについて、アメリカのシンクタンク戦争研究所は「モスクワとプスコフ州への攻撃に対する報復であった可能性が高い」と分析しています。

ロシア大統領府報道官「調査進んでいる」

ロシアで武装反乱を起こしたプリゴジン氏らを乗せた自家用ジェット機が8月墜落したことをめぐってロシア大統領府のペスコフ報道官は30日、記者団に「調査は進んでいる。ロシア独自の調査であり、国際的な関与という話にはならない」と述べ、あくまでロシアの当局が原因の究明を進めていると強調しました。

その上で「当然、さまざまな見方を調べており、中には意図的な行為といった見方もある。調査結果を待とう」と述べ、当局が事件の可能性についても調べているという認識を示しました。