オーストラリア 先住民に関する憲法改正 10月に国民投票へ

オーストラリア政府は、アボリジニなど先住民がオーストラリアの「最初の人々」であることを明記することなどを含む憲法の改正について、ことし10月14日に国民投票を行うと発表しました。

この国民投票は、オーストラリアの先住民、アボリジニとトレス海峡諸島の人たちをオーストラリアの「最初の人々」であることを憲法に明記することや、先住民の声を政策に反映しやすくするための専門機関の創設を憲法に盛り込むことの是非を問うものです。

オーストラリアのアルバニージー首相は、30日午前「先住民とその歴史を憲法で認め、先住民の生活と未来に変化をもたらすことにつながる」と述べ、ことし10月14日に国民投票を行うと発表しました。

アボリジニなどの先住民はオーストラリアの人口の3%余りですが、平均よりも世帯収入や教育水準が低かったり、平均寿命が短かったりして格差が解消されていません。

しかし「優遇は国民の間で分断を生む」として反対する意見もあり、大手全国紙が行った世論調査ではことし4月の時点では賛成派が多かったものの、先月には逆転して、反対する人が48%と、賛成する人の41%を上回っています。