円相場 一時1ドル=147円台に値下がりも買い戻しで荒い値動き

29日のニューヨーク外国為替市場では円相場がおよそ9か月ぶりに一時、1ドル=147円台まで値下がりしましたが、その後はアメリカの経済指標が市場予想を下回ったことで1ドル=145円台後半まで円が買い戻される荒い値動きとなりました。

外国為替市場では先週、FRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長がジャクソンホール会議で追加の利上げの可能性に言及して以降、金融引き締めが長期化するとの見方から円安傾向が続いています。

29日のニューヨーク市場でも日米の金利差が拡大するとの見方から円相場は一時、1ドル=147円台前半まで値下がりしてことしのドルに対する最安値を更新しました。

1ドル=147円台をつけるのは去年11月以来、およそ9か月ぶりです。

その後は、この日発表されたアメリカの7月の求人件数が低い水準となったことや、消費者の景気の見方を示す8月の消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことから追加の利上げ観測が後退し、日米の金利差縮小が意識されて、1ドル=145円台後半まで円が買い戻される荒い値動きとなりました。

市場関係者は「経済指標が想定より弱かったことでアメリカの長期金利が低下し、円相場に影響した」と話しています。