韓国政府 国防予算案まとめる 北朝鮮核・ミサイルへの態勢強化

韓国政府は来年の国防予算案をまとめました。日本円にして6兆5000億円規模と、ことしより4.5%増えていて、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に備えた態勢強化を進めるとしています。

韓国政府は、来年の予算案をまとめ、29日の閣議で決定しました。

このうち国防予算案は、ことしより4.5%多い59兆5885億ウォン、日本円にして6兆5800億円余りでした。

なかでも北朝鮮への対応では、核・ミサイルの脅威に備えて戦力をさらに整備するため、7兆ウォン余り、日本円にして7900億円を計上しました。

具体的には
▽ミサイル発射の兆候を捉えた場合の先制攻撃と
▽発射後の迎撃
▽それに、攻撃を受けた場合の大量報復攻撃という「3軸体系」と呼ばれる態勢の強化にあてるとしています。

このほか、人件費の引き上げなど、兵士の待遇改善に向けた予算の増額も、柱のひとつに挙げています。

韓国の国防予算は毎年、GDP=国内総生産の2%を超えています。

世界の軍事情勢を分析するスウェーデンのストックホルム国際平和研究所によりますと、去年の国防予算は日本を上回る世界9位の規模でした。

韓国の来年の予算案は、9月1日に国会に提出されます。