海自 護衛艦「いずも」 南シナ海で米豪フィリピンと共同訓練

中国が南シナ海への海洋進出を強める中、海上自衛隊で最大の護衛艦がフィリピンに寄港し、アメリカやオーストラリアの艦船とともに南シナ海で4か国の共同訓練を行い、連携を確認しました。

海上自衛隊で最大の護衛艦「いずも」は、フィリピンの首都マニラに初めて寄港し、艦上では27日、アメリカとオーストラリア、そしてフィリピンの4か国の海軍司令官らを招いて式典が開かれました。

海上自衛隊によりますと「いずも」など4か国の大型の艦船6隻は今月24日、北部サンバレス州の沖合の南シナ海の洋上で艦船どうしの補給などの共同訓練を行い、連携を確認したということです。

南シナ海では中国が海洋進出の動きを強めていて、中国海警局の船が、今月、フィリピン軍の輸送船や巡視船に放水銃を発射するなど、中国とフィリピンとの間で緊張が高まっています。

「いずも」の寄港にあわせてフィリピンを訪れた自衛艦隊司令官の齋藤聡海将は南シナ海の情勢について「中国が非常に高圧的な活動を行っていると承知している。同じような活動が日本周辺でも見られる」と懸念を示した上で、共同訓練について「地域の平和と安定に寄与できる」と強調しました。

そして、齋藤海将はアメリカとフィリピンの司令官と会談し、共同訓練の今後の準備について意見を交わしたということです。