“保育士不足感じる”園児の保護者約2300人中9割 市民団体調査

保育の質の向上が求められる中、保育士が足りていないと感じる園児の保護者は全体の9割に上ることが、市民団体のアンケート調査で分かりました。

アンケート調査は保育園児の保護者らでつくる「全国保護者実行委員会」が、ことし5月から全国の保護者を対象にインターネットで行っているもので27日、今月22日までのおよそ2300人の集計結果が公表されました。

それによりますと、「保育士が足りていないと感じたことはあるか」という質問で、「よく感じる」と「たまに感じることがある」と答えた人は合わせると9割に上りました。

感じる場面として、保育士が子どもが教室の外にいることを把握できていなかったとか、子どものけんかの対応中に別のこどもがけがをしたといった状況を挙げていました。

保育士の配置基準については、「事故なく見守るには現在の基準では不十分」とか「保育士が心にゆとりを持てる基準に見直してほしい」といった声が寄せられました。

実行委員会のメンバーで、子どもが保育園児の母親は「多くの子どもを同時にみる保育士の仕事は過酷で、毎年のように辞める現状を変えていきたい」と話していました。

実行委員会は政策に反映できるよう、結果を国に届けるとともに、アンケートを10月まで続け、より多くの意見を集めたいとしています。