ウクライナ軍「キーウの幽霊」パイロットら3人 空中衝突で死亡

ウクライナ軍が各国からF16戦闘機の供与の表明を受けてパイロットの育成を急ぐ中、ロシア軍との戦闘で活躍し、「キーウの幽霊」とも称されたパイロットを含む3人が任務中に死亡し、ウクライナ国防省は「悲劇的な損失だ」としています。

ウクライナ空軍は北西部ジトーミル州の上空で25日、軍用機2機が任務中に衝突し、3人が死亡したとSNSで明らかにしました。

発表によりますと、3人の中には「JUICE」というコールサインで知られた著名なパイロットも含まれるということです。

このパイロットについてアメリカのCNNテレビなどは、ロシアによる侵攻の初期に首都キーウなどの防衛を担い「キーウの幽霊」とも称された部隊の1人だと伝えています。

ゼレンスキー大統領は「ウクライナの自由な空を守った者たちを決して忘れない」と述べ、哀悼の意を表しました。

ウクライナ軍は各国がF16戦闘機の供与を表明する中、パイロットの育成を急いでいて、ウクライナ国防省は3人の死を「悲劇的な損失だ」としています。

一方、ウクライナ軍の反転攻勢は続いていて、イギリス国防省は26日に、「東部バフムトと南部でロシア軍が圧力を受け、ウクライナ軍が徐々に前進している」と指摘しました。

ただ、東部のハルキウ州からドネツク州にかけては、ロシア軍が局地的に前進した地域もあるとしていて、ロシア軍がこの戦線で今後2か月以内に攻勢を強める可能性があると分析しています。