北朝鮮 海外滞在の国民の帰国を許可 経済活動活発化のためか

北朝鮮は新型コロナウイルスの世界的な感染状況の改善を受け、海外に滞在する国民の帰国を許可したと発表しました。北朝鮮は今月に入り、中国やロシアとの航空便をおよそ3年半ぶりに運航していて、経済活動を活発化させるため、国境管理を緩和しているという見方が出ています。

27日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は新型コロナの感染対策を担当する国家非常防疫司令部の発表として、海外に滞在する国民の帰国が許可されたと伝えました。

北朝鮮で新型コロナを指す「悪性伝染病」の世界的な感染状況の改善を受けた措置だとし、帰国したあと、隔離施設で1週間、徹底した医学的な監視を受けるということです。

北朝鮮は新型コロナの感染対策として国境管理を厳しくしましたが、今月に入り、およそ3年半ぶりに中国の首都・北京やロシア極東のウラジオストクとの間で航空便を運航していて、北京の空港では22日、100人以上が帰国する様子が確認されていました。

北朝鮮は長引く経済制裁に加え、厳しい感染対策によって経済が打撃を受けているとされ、韓国の情報機関は、経済活動を活発化させるために国境管理を緩和しているとの見方を示しています。