“学校休ませるべきか”チェックリスト 支援団体などが開発

「学校に行きたくない」と言う子どもの様子やしぐさをもとに、保護者など周りの大人が学校を休ませるべきか判断できるチェックリストを、不登校の子どもの支援団体と精神科医が共同で開発しました。

チェックリストは、不登校の子どもや保護者を支援するNPO「全国不登校新聞社」の石井志昂代表などが精神科医と共同で開発したもので、保護者など周りの大人が子どもの様子についてリストの質問に答えることで、学校を休ませるべきか判断することができます。

専用のホームページにアクセスし、LINEの公式アカウントから無料でチェックリストを使うことができます。

リストは20項目あり、直近1か月間で
▽なかなか寝付けず、夜中に何度も目が覚めるかや、
▽週に1回遅刻や早退があるか、それに
▽過度に甘えたり、わがままになることがあるか、などを尋ねています。

すべての項目に回答すると、休ませたほうがよいかどうかの結果と合わせて、「子どもに対し、最近、嫌なことがあったか聞いてみましょう」など、状況に応じたアドバイスが示されます。

石井代表は「保護者の『もう少し頑張ってみよう』などの一声で子どもを追い詰めてしまうときもある。しんどいなら学校を休ませるべきで、悩んだときにはこのチェックリストを活用してほしい」と話していました。

「学校に行きたくない」悩み 保護者にできることは

子どもが「学校に行きたくない」と悩んでいるときに保護者はどのように接すればいいでしょうか。

NPO「全国不登校新聞社」の石井志昂代表は、子どもの気持ちを否定せず、ありのまま受け止めることが重要だと話しています。

石井代表は「保護者の中には、夏休み中は『宿題やったの』とか『いつまでだらだらしてるの』とか注意が多くなってしまった人も多いと思います。子どもが自分の気持ちを話して発散する機会をつくれるよう、日頃から意識的に話を聞くようにしたり、雑談をしたりすることが大切です」と指摘します。

そのうえで、「学校を休むと『社会性や協調性が身につかないのでは』などと心配される保護者も多いが、休んだ分は長い人生の中であとからいくらでも取り返せます。一方で、無理に学校に行かせようとして子ども本人が追い詰められ、『否定された』と感じてついた心の傷は取り除くのが難しいので、相談を受けたときには、『休んで良いよ』と優しく声をかけてあげてほしい」と話していました。