ウクライナ軍の反転攻勢 戦略めぐりアメリカと対立か 米有力誌

ウクライナ軍が進めながらも遅れが指摘されている反転攻勢について、アメリカの有力紙は、戦力をどの地域に集中させるべきかなど、戦略をめぐってウクライナとアメリカとの間で対立も見られると伝えています。

アメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は24日、ウクライナの反転攻勢について、アメリカとウクライナが数週間前から激しく議論を交わしていると伝えています。

具体的には、アメリカの当局者の話として、「アメリカはウクライナ東部のバフムトに戦力を集中させるウクライナの戦略に強い不満を伝えた。部隊は最も難しいとされる防衛線の突破に向けて南部に集結させるよう促してきた」と伝え、アメリカとしては戦力を分散させないよう警告してきたとしています。

こうした考えに対してウクライナ軍のザルジニー総司令官は「この戦いの本質を理解していない」とアメリカ側に伝えるなど、記事では、戦略をめぐってウクライナとアメリカとの間で対立も見られるとしています。

また、ウクライナに対してアメリカが続けてきたばく大な軍事支援について、「もう二度とできないだろう」とするアメリカの元当局者の話も交え、来年も同じような規模の支援を継続することは難しいという見方が出ていることも紹介しています。