スペイン政府 サッカー連盟会長停職へ法的手続き 選手にキスで

サッカー女子のワールドカップで優勝したスペインチームの祝賀会で、サッカー連盟の会長が選手の唇にキスをしたとして強い批判を浴びていて、スペイン政府は、会長を停職処分にする法的な手続きに入りました。

スペインサッカー連盟のルビアレス会長は、サッカー女子のワールドカップで優勝したスペインチームのために20日に行われた祝賀会で、主力選手の1人にキスをしたことで強い批判を浴びています。

スペインでは、ほおとほおを合わせたり、ほおにキスをしたりするあいさつは日常的ですが、ルビアレス会長は、選手の頭を両手でおさえるようにして唇にキスをしたとされています。

その上、この選手が「キスされたのは嫌だった」と話したことから、政府の閣僚や同僚の選手らが相次いで会長に辞任を求め、FIFA=国際サッカー連盟も24日、懲戒手続きを開始すると発表していました。

これに対し、ルビアレス会長は25日、キスは合意の上だったと強調するとともに「偽りのフェミニストが私を殺そうとしている」などと述べ、辞任しないと反論しました。

このため、各国の選手たちからも辞任を求める声があがり、スペイン政府は25日、ルビアレス会長を停職処分にする法的な手続きに入ったことを明らかにしました。

スペインでは、ジェンダーの平等をめぐって、サンチェス政権が最重要課題として掲げている一方、これに否定的な声も強まっていると指摘されています。