医師自殺で労災認定 “労働時間管理 支援含め対応” 厚労相

去年、神戸市の病院に勤務していた医師が自殺し、労災と認定されたことについて、加藤厚生労働大臣は25日の閣議後の記者会見で「医師の健康確保のために適切な労働時間管理がなされるよう支援を含めた対応を図りたい」と述べました。

去年5月、神戸市東灘区の「甲南医療センター」で専攻医として勤務していた当時26歳の医師が自殺したことについて、西宮労働基準監督署は長時間労働が原因だとして労災に認定しました。

これを受けて、加藤厚生労働大臣は25日の閣議の後の記者会見で、個別事案についての言及は差し控えるとしたうえで「過労死はあってはならないということで、これまでも取り組んできた。医師の健康確保のためには、着実に働き方改革を進めていく必要があり、医師が健康であることが国民に対して適切な医療が確実に提供される基盤になる。そのために適切な労働時間管理がなされるよう、引き続き必要な支援を含めた対応を図っていきたい」と述べました。

また、医師の遺族は当時、上司から指示を受けて学会で発表するための準備に追われていたとしていますが、病院側は業務ではなかったと主張しています。

これについて加藤大臣は「通達で医師の研さんが労働時間に該当するかどうかの考え方を示している。各医療機関でこれを明確化するための手続きなどを示して周知を図っている」と述べました。