女性取締役 初登用の企業で経営トップ選任賛成率 前年より高く

ことし6月に開かれた上場企業の株主総会では、女性取締役を登用する動きが広がりましたが、女性取締役を初めて登用した企業の間で、経営トップの選任に対する賛成率が前の年より高くなるケースが多く見られた一方、女性取締役がいない企業では賛成率が低くなる傾向がみられたことがわかりました。

ことし6月に開かれた東証プライム上場企業の株主総会では、それまで女性取締役がいなかった245社のうち、115社が初めて女性取締役の登用を決めました。

この115社について、経営トップの選任に対する賛成率を調べたところ、去年の株主総会と比べて、平均で2.8ポイント高くなっています。

一方、引き続き女性取締役がいない企業では、経営トップの選任への賛成率は平均で6.2ポイント低下しました。

背景には、株式に投資して運用している資産運用会社が、女性取締役がいない企業については、経営トップの選任に反対するという基準を設けたこともあり、取締役会のジェンダーバランスに対して、株主から厳しい目が向けられています。