阪神電車 車内で白い煙 車両内設備に不具合か

神戸市内を走行していた阪神電車の車内で白い煙が上がり、乗客が避難する騒ぎがありました。警察や消防などは、車両内の設備に何らかの不具合があったとみて原因を調べています。

24日午後7時半ごろ、阪神電車の阪神本線で神戸市の春日野道駅周辺を走行していた電車の車内で、大きな音がしたあと白い煙が上がりました。

このため電車は春日野道駅に緊急停車し、乗客を降ろす対応を取ったということです。

このトラブルでけがをした人はいませんでした。

警察や消防によりますと電車は6両編成で、5両目の車両の空調付近から煙が出たとみられるということで、車両内の設備に何らかの不具合があったとみて詳しい原因を調べています。

この影響で、阪神電車は御影駅から神戸三宮駅の上下線で運転を見合わせています。

煙充満した車両の乗客 “突然ドンと大きな音で煙が車内に”

煙が充満した車両に乗っていたという30代の教員の男性は「走行中に突然、ドンというかなり大きな音がしたあと天井の空調の近くからうっすらと煙が車内に入ってきました。窓を開けましたが、電車の外からも煙が入ってくる状況でした」と当時の状況を語りました。

そして「大きな音にびっくりしてパニックになる人もいましたが、車中にいた人たちが『車両の前後に逃げましょう』とか『冷静になりましょう』などと呼びかけてくれて、みんな落ち着いて避難しました」と話していました。

男性が当時、撮った写真からは車内で立っている人がうっすらとしか見えないほど煙が充満している様子がわかります。

乗客 “ショートしたような音で突然車内の明かり消えた”

電車に乗っていた50代の男性は「神戸三宮駅から乗って御影駅に向かっている途中で、電気がショートしたようなパチッという音がして突然、車内の明かりが消えました。前から3両目に乗っていましたが、煙の匂いはなく爆発音は聞こえませんでした。『春日野道駅に緊急停車します』というアナウンスがあり、駅に停車してホームに降りました。乗客は驚いた様子でしたが、悲鳴などが上がったり混乱したりすることはありませんでした」と話していました。

緊急停車した春日野道駅では

煙が確認されたあと春日野道駅では、大阪方面のホームに慌ただしく向かう警察や消防などの姿が見られました。

駅構内では「運転を見合わせている」というアナウンスが流れていて、駅員に「いつごろ運転が再開するのか」とか「振り替え輸送を利用するには、どこに向かえばいいのか」などと尋ねる乗客の姿が多く見られました。