コロナワクチンのデータベース 早期構築要望 薬害被害者の団体

薬害の被害者などで作る団体が24日、国に対し、新型コロナウイルスのワクチンの有効性や安全性を研究するためのデータベースを早期に構築するよう要望しました。

厚生労働省の玄関前には薬害エイズ事件の民事裁判の和解を経た、24年前の24日、薬害の根絶などを誓った碑が建てられ、それ以降8月24日は「薬害根絶デー」とされています。

24日は、薬害エイズ事件や薬害肝炎問題の被害者などで作る団体が厚生労働省を訪れ、加藤厚生労働大臣に薬害根絶に向けた要望書を手渡しました。

要望書では新型コロナウイルスのワクチンの有効性や安全性を研究するためのデータベースを早期に構築するよう求めていて、24日は厚生労働省側から、令和8年度までにデータベースを整備できるよう準備を進めていると説明があったということです。

厚生労働省によりますと
▽自治体から報告される接種記録の情報と
▽副反応の疑いがあった場合に、医療機関から報告される情報を重ね合わせて検証できるよう整備を進めていて、調査や研究に生かしていくということです。

薬害エイズ事件の被害者で「全国薬害被害者団体連絡協議会」の代表世話人を務める花井十伍さんは、要望後の会見で「新型コロナワクチンは、何億人という人に使うもので、決断としては相当重く、評価システムの構築は、本来であれば必死になって早急にやらなければならない。それにもかかわらず相当のんびりしている」と話していました。