北海道で連日の猛暑日 北見で37.1度 農業や酪農に影響 休校も

24日も全国的に気温が上がり、北海道では北見市で37.1度と猛暑日になっています。23日に気象庁が統計を取り始めてから過去最高の36.3度を観測した札幌市は
24日も35度の猛暑日になるなど記録的な暑さとなりました。

北海道各地の暑さによる影響をまとめました。

苫小牧の専修学校で熱中症か 2人病院搬送

24日昼前、北海道苫小牧市にある専修学校「苫小牧高等商業学校」の教員から「生徒2人が熱中症の症状を訴えている」と消防に通報がありました。

学校によりますと2人は2年生の男子生徒で、過呼吸や体の震えなど熱中症とみられる症状で病院に運ばれて手当てを受けていますが、いずれも症状は軽く、快方に向かっているということです。

2人は体育館で行われた体育の授業に出席したあと、教室に戻って次の授業を受けていたところ、「気分が悪い」と体調不良を訴えたということです。

気象台によりますと、2人が体調不良を訴えた午前11時ごろの苫小牧市内の気温は27.2度だったということです。

真夏日続く北海道南部 かぼちゃが変色 とうもろこしの成長に影響

北海道函館市では30度以上の真夏日がことしに入って24日を含めて20日となり、1872年の観測開始以降、最多となりました。

こうした中、森町の明井清治さんの畑では、かぼちゃが強い日ざしによって変色したため出荷できず、数十トンが廃棄されることになっています。

明井さんは「例年と比べて出荷量が2.3割も減り、来月には注文に対応できなくなってしまうと思います」と話していました。

さらに森町では、気温の上昇でとうもろこしの成長が例年より早まり、収穫量が増えすぎたことなどから市場価格が下がったため、地元の農協は今月16日、市場への出荷を停止したということです。

このうち黒澤寿光さんの畑では、およそ6万本のとうもろこしを廃棄せざるを得なくなっています。

黒澤さんは「損失は1000万円近くにのぼると思います。農協の判断はしかたありません。来年も猛暑が続くことを想定して、温度の管理をしながらやっていきたいです」と話しています。

乳牛 暑さで食欲減退 乳房炎で死ぬ牛も

日中の最高気温が33.2度に達した北海道上士幌町の菅原崇さんの牧場では、およそ350頭の乳牛を飼育していますが、この暑さによって食欲が減ったり、体力の低下で乳房炎にかかり死んだりする牛も出ているということです。

このため乳量も通常に比べ2割ほど減っていて、菅原さんは牛舎に大型の扇風機を置くなど、暑さ対策を行っていますが電気代の高騰もあってコストは1割ほど上がり、経営を圧迫しているということです。

菅原さんは「ホルスタインは暑さに慣れていない。例年はこの時期にこんなに暑くなることはないので、そろそろ涼しくなってほしい。来年もこのような暑さが続くのなら新たな暑さ対策をしなければと感じている」と話していました。

休園や休校措置など(午前10時)

24日、北海道内では熱中症警戒アラートの発表を受けて、公立学校などで臨時休校にしたり、下校時間を早めたりする措置がとられています。

午前10時現在、北海道教育委員会によりますと、臨時で休園や休校の措置をとったのは、
▽幼稚園が1園、
▽小学校が54校、
▽中学校が26校、
▽義務教育学校が1校、
▽高校が4校、
▽特別支援学校が7校、
▽中等教育学校が1校の合わせて94だということです。

また、下校時間を早める措置をとったのは、
▽小学校が208校、
▽中学校が60校、
▽義務教育学校が2校、
▽高校が36校、
▽特別支援学校が12校の合わせて318校だということです。