処理水 24日にも放出 反対の住民など中止求め来月提訴へ

東京電力福島第一原発にたまる処理水を薄めた上で海に放出する計画について、反対する住民などは中止を求める訴えを来月起こすと発表しました。東京電力福島第一原発にたまる処理水は、早ければ24日から薄めた上で海へ放出されます。

こうした中、処理水の放出に反対する住民や弁護士のグループは23日、福島県いわき市で会見を開き、原子力規制委員会に対して海洋放出計画の認可の取り消しを求めるとともに、東京電力に対して放出の差し止めを求める訴えを来月8日、福島地方裁判所に起こすと発表しました。

弁護士によりますと、福島県などの住民や漁業者が原告になる予定で、海への放出は、8年前に国と東京電力が福島県漁連と結んだ「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」という約束を無視する行為で、契約違反であり、住民が平穏に生活する権利を侵害し、海に関わる人たちの生活の基盤を壊すと主張しています。

原告になる予定の、いわき市に住む鈴木茂男さんは会見で「約束を破ることは許されない。これまでの努力を台なしにして、復興を遅らせるものだ」と話していました。