マウイ島山火事 SNSで真偽不明の投稿拡散 フェイク情報に注意

ハワイのマウイ島の山火事について、SNSでは火事の原因に関するさまざまな情報が飛び交っていて、中には人為的に引き起こされたかのように示した画像が拡散しています。全く関係の無い画像を使った投稿もあり、専門家は真偽が分からない情報を拡散しないよう注意を呼びかけています。

今月、ハワイ・マウイ島で起きた山火事では、観光地のラハイナとその周辺の住宅地が大きな被害を受け、これまでに115人が亡くなりました。

この火事の原因などについて、SNSではさまざまな情報が飛び交っていて、中には空から地表まで光の筋がまっすぐに伸びた写真とともに「山火事の前に撮影されたようだ」とか、「レーザーで火災が引き起こされた」などといった根拠のない情報を付けた投稿が拡散しています。

この画像の出どころについて、アメリカのファクトチェックサイトなどが調べると、宇宙開発企業のスペースXが2018年5月にカリフォルニア州でロケットを打ち上げた際にインスタグラムなどに投稿した画像でした。

このほか、マウイ島の住民だという人が、山火事は人為的に引き起こされたと主張する動画なども広がっていて、Xでの投稿内容をほかのユーザーが検証できる「コミュニティーノート」では、「人為的な攻撃によるものだという証拠は1つもありません」とか、「送電線のショート、干ばつ、ハリケーンの通過など複数の要因が合わさったためだと分析されています」といったコメントがつけられています。

偽情報対策に詳しい国際大学の山口真一准教授は「大規模な災害の際には不安な感情が高まり、フェイク情報が広がりやすい。真偽が分からない情報は拡散せず、自分が広げる側にならない心がけが大切だ」と話しています。