ロシア 無人機の飛来相次ぐ 一部はロシア国内からという見方も

ロシアの首都モスクワ近郊などでは、22日も無人機の飛来が相次ぎました。一部の攻撃はロシア国内から行われているという見方も出ています。

ロシア国防省は22日、モスクワの近郊と、ウクライナと国境を接する西部のブリャンスク州に、それぞれ無人機2機が飛来したものの、阻止し、けが人はいないと発表しました。

ウクライナによる攻撃だとしています。

モスクワ州の知事は、車や建物に被害が出たとして、窓が割れた車などの写真をSNSに投稿しました。

さらにロシア国防省は22日、黒海にあるロシアのガス採掘施設付近で、ウクライナ軍のボートを破壊したと発表しました。

ロシア側は国内への攻撃が相次いでいるとして警戒を強めています。

一方、今月19日、ロシア北西部ノブゴロド州の軍用飛行場で無人機による攻撃があり、航空機が破損したことについて、ロシア国防省は回転翼式の無人機が使われたとしています。

これについてイギリス国防省は22日、「ウクライナとの国境から650キロ離れている。回転翼式の無人機の航続距離で到達できる可能性は低い」と指摘し、攻撃がロシア国内から行われた可能性があるという分析を示しました。

これに加えてウクライナの地元メディアは国防省情報総局関係者の話として、今月21日にも無人機がモスクワに隣接するカルーガ州の飛行場を攻撃し、爆撃機2機を損傷させたとしています。

この攻撃について情報総局の報道官は別の地元メディアに対し、「情報総局が調整したグループが成果を上げ、ロシアの中心部から帰還することに成功した」と述べ、ロシア国内から攻撃を行ったと主張するとともにさらなる攻撃を示唆しました。

プリゴジン氏 反乱後初 動画メッセージ公開

ことし6月にロシア国内で武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの代表、プリゴジン氏の動画メッセージが21日、SNSで公開されました。

プリゴジン氏の動画メッセージが公開されるのは反乱後、初めてです。

動画は40秒ほどで、撮影された日時や場所は明かされていませんが、アフリカのある国にいるとしています。

広い大地に立つプリゴジン氏は、迷彩服姿で銃を持ち「仕事をする。気温は50度。ワグネルは偵察活動を行っており、すべての大陸でロシアをより偉大に、アフリカをより自由にする」などと話し、ロシアに貢献していくことを強調しています。

そのうえで「英雄を雇い、定められた任務を遂行する」と話し、戦闘員を募集する意向を示したものとみられます。

ワグネルの部隊は、反乱のあと、ロシアの隣国ベラルーシへ移動していましたが、これまで活発に活動してきたアフリカに拠点を移すとの見方も出ていました。