香港政府トップ 処理水放出の決定受け 輸入規制措置を指示

東京電力福島第一原発にたまる処理水を薄めて海に放出する計画をめぐり、政府は気象条件などに支障がなければ24日に放出を始めることを決めました。

これを受けて、香港政府トップの李家超行政長官は22日、みずからのフェイスブックで、直ちに輸入規制措置をとるよう関係部署に指示したことを明らかにしました。

この中で李長官は「30年にわたって大量の核廃水を放出するという前例のない決定は、食の安全へのリスク、海洋環境への汚染を考慮しない無責任なものだ。強く反対する」としています。

そのうえで、「直ちに輸入規制の措置を発動するよう、関係部署に指示した」と明らかにしました。

香港政府は7月に、処理水が放出されれば、東京や福島など10の都県からの水産物の輸入を禁止すると発表しており、この措置の発動に向けた準備を指示したものとみられます。

日本から香港への水産物の輸出額は去年、中国本土に次いで2番目に多い755億円にのぼり、日本の水産物の輸出全体のおよそ19%を占めていて、影響が懸念されています。