広域強盗 特殊詐欺グループの首謀者ら4人逮捕 実行役に指示か

一連の広域強盗のうち、ことし1月、東京 足立区の住宅に強盗を計画して侵入した事件で、実行役に指示を出していたとして、警視庁はフィリピンを拠点にした特殊詐欺グループの首謀者らを強盗予備などの疑いで逮捕しました。

逮捕されたのはフィリピンを拠点にした特殊詐欺グループの首謀者、渡邉優樹容疑者(39)と幹部の今村磨人容疑者(39)、藤田聖也容疑者(39)、それに「かけ子」だった山田李沙容疑者(27)の4人です。

一連の広域強盗事件をめぐっては今村容疑者が去年5月、京都市の時計販売店で起きた強盗事件と、ことし1月、千葉県大網白里市のリサイクルショップで起きた強盗傷害事件で、「ルフィ」などと名乗り、指示を出していたとして逮捕・起訴されています。

警視庁によりますと押収した携帯電話を解析するなどした結果、渡邉容疑者らがことし1月、足立区で強盗を計画してバールで窓ガラスを割り、住宅に侵入した事件で実行役に指示していた疑いがあることがわかり、強盗予備などの疑いで逮捕しました。

山田容疑者はフィリピンの収容所からこの住宅に資産状況などを尋ねる「アポ電」をかけたとみられています。

この事件の実行役の一部は、前日に東京 狛江市の住宅で90歳の女性が暴行を受けて死亡した強盗事件にも関わったとして逮捕・起訴されていて、警視庁は関連を調べるとともに、指示系統などの解明を進めることにしています。

一連の広域強盗で、フィリピンの入管施設から送還された今村容疑者以外の関与が明らかになるのは初めてです。

警視庁は4人の認否を明らかにしていません。