米FDA RSウイルス感染症のワクチンを承認 妊娠中女性が接種

幼い子どもが重い肺炎になることもあるRSウイルス感染症について、FDA=アメリカ食品医薬品局は、製薬会社ファイザーが開発した、妊娠中の女性が接種するタイプのワクチンを承認したと発表しました。

RSウイルス感染症は、乳幼児を中心に流行するかぜに似た症状の病気で、場合によっては肺炎を引き起こし、重症化することがあります。

これについて、FDAは21日、アメリカの製薬会社ファイザーが開発したワクチンを承認したと発表しました。

このワクチンは妊娠している女性が接種すると、生まれてきた子どもが重い症状になるのを防ぐ効果があるということです。

接種の対象は妊娠32週から36週までで、FDAはRSウイルス感染症について妊娠している女性が接種するタイプのワクチンとしては初めての承認だとしています。

FDAによりますと、およそ7000人を対象にした臨床試験で、生後6か月までの子どもが重い症状になるのを防ぐ効果が確かめられたということです。

一方、接種した人と、していない人で早産の発生率に違いがみられたということですが、いまあるデータでは因果関係を判断するには不十分だと説明しています。

FDAは「今回の承認によって、命を脅かすおそれがある病気から幼い子どもを守るための選択肢が提供されることになる」としています。