北朝鮮国営メディア 米韓合同軍事演習に反発 人工衛星は触れず

北朝鮮の国営メディアは、21日から始まったアメリカ軍と韓国軍による合同軍事演習について「われわれへの実戦的な侵略演習だ」と反発し、対抗措置も示唆して米韓両国をけん制しました。一方、22日に日本に通報した「人工衛星」の打ち上げ計画には触れていません。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、朝鮮半島有事を想定して21日から始まったアメリカ軍と韓国軍による定例の合同軍事演習について、22日、論評を出しました。

論評では「アメリカと敵対勢力は、われわれへの実戦的な侵略演習を敢行しようとしている」と反発しています。

また、先週末に開かれた日米韓3か国の首脳会談にも言及し「朝鮮半島での核戦争の挑発を具体化、計画化、それに公式化した」と主張するとともに、合意事項が演習に反映されれば、核戦争の可能性がさらに現実的になると強調しています。

その上で「わが軍の攻勢的かつ圧倒的な戦争対応が求められている。わが武力は時を待っている」と対抗措置も示唆して米韓両国をけん制しました。

一方、22日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン(金正恩)総書記が北朝鮮西部で決壊した堤防の復旧現場を視察したと1面で伝えましたが、北朝鮮は、22日に日本に通報した「人工衛星」の打ち上げ計画について、これまでのところ、国営メディアを通じて触れていません。