米長期金利 一時4.35%まで上昇 約15年ぶり水準

21日のニューヨーク債券市場ではアメリカのFRB=連邦準備制度理事会が政策金利を高い水準に維持するという見方を背景に長期金利が一時、およそ15年ぶりの水準に上昇しました。

21日のニューヨーク債券市場では長期金利の指標となる10年ものの国債の利回りが一時、4.35%まで上昇し、2007年11月以来、15年9か月ぶりの高い水準となりました。

アメリカでは7月の小売統計や住宅着工件数が市場の予想を大きく上回るなど強い経済指標が相次いで発表されています。

市場では経済成長が続くことでインフレが再び加速する可能性があるとしてFRBが年内に追加の利上げを行うという観測も出ています。

このため長期金利の上昇傾向が続いていて21日のニューヨーク外国為替市場では円を売ってより利回りが見込めるドルを買う動きが出て円相場は一時、146円台前半まで値下がりしました。

市場関係者は「パウエル議長が今月25日に行う金融政策に関するシンポジウムでの講演で、景気の現状や追加の利上げについてどのような発言をするかに関心が集まっている」と話しています。