処理水 “新たな風評被害起こさぬよう” いわき 鮮魚店経営者

東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水を薄めて海への放出を始める時期が迫る中、事故のあと風評対策に取り組んできた福島県いわき市の鮮魚店の経営者は「新たな風評被害を起こさないようにする雰囲気作りをしていきたい」と話していました。

いわき市の小野崎雄一さん(27)は、父親とともに地元で100年続く鮮魚店を経営していて、原発事故が起きたあとは、福島県産の魚を使った新商品を開発したり、飲食店を新たに開いたりして、風評の払しょくに取り組んできました。

小野崎さんは、国の説明どおりに放出する処理水の安全性が科学的に確保され、魚や人の健康への影響もないのであれば、放出することに問題はないと考えているということです。

放出を始める時期が迫る中、「いよいよ来たなという感じです」としたうえで「放出後も今までと変わらず鮮魚店として、福島のおいしいお魚を売っていくことに力を注いでいきたい。『常磐もの』という福島の魚のブランドをみんなで広められるよう取り組んでいきたい」と話しています。