国際

BRICS首脳会議始まる ドルに頼らない貿易促進など議論の見通し

ロシア、中国、インドなど新興5か国でつくるBRICSの首脳会議が、22日、南アフリカで始まりました。ロシアや中国は、欧米への対抗軸としてBRICSの枠組みの強化を目指していて、アメリカの通貨ドルに頼らない貿易の促進や、加盟国の拡大などをめぐって議論が交わされる見通しです。

BRICSは中国、ロシア、インド、ブラジル、そして南アフリカの新興5か国でつくる国際的な枠組みで、現在、世界の人口のおよそ40%、GDPのおよそ4分の1を占めています。

ことしの首脳会議は、南アフリカの最大都市ヨハネスブルクで22日から3日間の日程で始まりました。

初日はビジネスフォーラムが開かれ、このあと中国の習近平国家主席やインドのモディ首相ら各国首脳が演説を行う予定です。

今回の首脳会議では、ウクライナへの軍事侵攻をめぐってICC=国際刑事裁判所から逮捕状が出ているロシアのプーチン大統領は訪問を見送り、オンラインで参加することになっています。

ロシアや中国は、欧米への対抗軸としてBRICSの枠組みの強化を目指していて、新たに加盟を希望している国は20か国余りにのぼっているとされています。

首脳会議では、アメリカの通貨ドルに頼らない自国の通貨を用いた貿易の促進や、BRICSの加盟国拡大への対応などについて議論が交わされることになっています。

会場の周辺ではロシアの軍事侵攻を非難する抗議デモ

BRICSの首脳会議が行われているヨハネスブルクの会場の周辺では、南アフリカの人権団体や現地に住むウクライナの人たちなどが、ロシアの軍事侵攻を非難する抗議デモを行いました。

デモにはおよそ30人が参加し「プーチンの帝国主義にノー」などと書かれたプラカードを掲げ、首脳会議でロシアに対して軍事侵攻の即時停止を促すよう訴えていました。

今回の首脳会議をめぐってはICC=国際刑事裁判所から逮捕状が出ているプーチン大統領の訪問を受け入れるかについて南アフリカ国内で大きな議論となりました。

南アフリカ政府は、ウクライナへの軍事侵攻後もロシアとの友好関係を維持してきましたが、国内外の強い反発を受け、一時は首脳会議の開催を中国など別の国に移すことも検討したと伝えられています。

南アフリカに15年以上住んでいるというウクライナ人の女性は「私は首脳会議は延期すべきだったと思います。ロシアの代表団がここで歓迎され、経済制裁を逃れる道を見つけられるかのような態度をとっていることに失望しています」と話していました。

また、南アフリカの人権団体のメンバーの男性は「この首脳会議はロシアに対し人権侵害を直ちにやめるよう求める機会にしなければならない。ウクライナから直ちに撤退し、ロシア国内での人権活動家の抑圧をやめることを強く求めています」と話していました。

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