東南アジア GDP伸び率が鈍化 中国経済からの影響懸念

東南アジアの主要国のことし4月から6月までのGDP=国内総生産は、多くの国で伸び率が横ばいか鈍化しました。経済面で関係が深い中国で景気回復の勢いの鈍化が鮮明となる中、東南アジア経済への影響が懸念されます。

このうち、タイのことし4月から6月までのGDPの伸び率は、去年の同じ時期と比べて1.8%とプラス成長となったものの前の3か月よりも伸び率は鈍化しました。

これは、中国や欧米向けの自動車や精密機器の部品などの輸出が低迷したためです。

国ごとに見ますと
▽地域最大の経済規模を持つインドネシアは5.2%
▽フィリピンが4.3%
▽マレーシアが2.9%
▽シンガポールが0.5%と
いずれもプラス成長となったものの、伸び率は前の3か月と比べて鈍化、もしくは横ばいでした。

こうした状況を受けて、タイとシンガポールは、ことし1年間の成長率の見通しを従来の見通しからそれぞれ下方修正しました。

東南アジアでは経済面で関係が深い中国で不動産市場の低迷が長期化し、景気回復の勢いの鈍化が鮮明となるなか、経済の減速への懸念が強まっています。