「牧水・短歌甲子園」 都立武蔵高校が初出場で初優勝

全国の高校生が短歌の出来栄えを競う“短歌甲子園”が20日、宮崎県日向市で行われ、都立武蔵高校が初出場で初優勝を飾りました。

この「牧水・短歌甲子園」は、明治から昭和にかけて活躍した歌人 若山牧水の出身地、日向市で開かれ、九州や関東、東北など12の高校の生徒が参加しました。

大会では「サラダ記念日」で知られる俵万智さんら3人が審査員を務め、決勝戦には宮崎大宮高校と初出場の東京都立武蔵高校が進出しました。

このうち、都立武蔵高校の1年生安田湖夏さんは「コンタクトレンズを取ればニンゲンのワレは獣のあたしにもどれてよかった」と外出の時にコンタクトレンズをつけた“よそ行き”の自分を「ニンゲン」と表現する一方で外した本来の自分を「獣」と表し安心している心境を若々しいユニークな感性で詠みました。

判定の結果、都立武蔵高校が初出場で初優勝を飾りました。

審査員を務めた俵さんは講評のなかで、決勝で詠まれた短歌になぞらえて「この経験を点で終わらせるのではなく、歌の数直線は続いていくので、きょうをスタートと思って短歌を作り続けてほしい」と呼びかけていました。

個人で俵万智賞なども受賞した武蔵高校の安田さんは「歌に自信がなく不安だったので優勝してびっくりしています。これからも自分のペースで日記みたいに詠んでいけたらと思います」と話していました。