G20議長国インドの高官 ウクライナめぐる合意文書まとめに自信

来月開かれる、G20=主要20か国の首脳会議を前に、各国と協議を続けるインド政府の高官が、NHKの単独インタビューに応じ、ウクライナ侵攻をめぐる内容を盛り込んだ合意文書のとりまとめに自信を示しました。

20日、NHKの単独インタビューに応じたのは、G20の議長国インドの政府高官で、モディ首相を補佐する「シェルパ」として、各国と水面下で協議を続けるアミターブ・カント氏です。

カント氏は「世界はさまざまな大きな課題を抱えていて、G20首脳会議は解決策を見つけ出す機会となる」と述べ、議長国として議論を主導する意欲を強調しました。

そのうえで、各国の立場が分かれるウクライナ侵攻についても「すべての国と議論を進めている。一部の内容については、おおむね合意を得られていて希望を持っている」と述べ、ロシアと中国を含めた参加国による合意文書のとりまとめに自信を示しました。

去年インドネシアで開かれたG20首脳会議では「ウクライナでの戦争についてほとんどの国が強く非難する」などとする内容を盛り込んだ首脳宣言が採択されました。

ただ、このところG20の閣僚会議では、ロシアと中国がウクライナ侵攻をめぐる内容に反対し、共同声明がまとまらない事態が相次いでいます。

来月の首脳会議で議長国インドがどこまで踏み込んで合意文書をとりまとめられるか注目されます。