【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(21日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる21日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

モスクワ近郊に再び無人機攻撃 士気低下も

ロシア国防省は21日、首都モスクワの西部の近郊に無人機が飛来してきたものの阻止し、けが人など被害はないと発表しました。

さらにモスクワの北西部の近郊にも無人機攻撃が仕掛けられ、上空で破壊したと発表しました。

この攻撃についてモスクワ州の知事はSNSで無人機の破片が落下し2人がけがをしたと明らかにしました。

国営通信社はこの影響で複数の空港で一時、航空機の発着が制限されたと伝えていて、ロシア側は無人機攻撃はウクライナによるものだとして相次ぐ飛来に警戒を強めています。

こうした中、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、ロシア北西部ノブゴロド州の軍用飛行場で無人機攻撃で破損したとロシア側が19日に発表した航空機1機について、爆撃機ツポレフ22M3だという報告があると指摘しました。

一部のロシアの軍事評論家などからは「ロシア軍が被害の深刻さを軽視している」という批判も出ていて、「戦争研究所」は無人機による被害は軍事的な影響は少ないものの、ロシアの士気を低下させることにつながると分析しています。

一方、ウクライナでは20日もロシアによる攻撃で被害が続き、
▽ウクライナ東部ハルキウ州の知事は、1人が死亡、10人がけがをしたと発表、
▽南部ヘルソン州の知事は、2人が死亡、3人がけがをしたとしています。

デンマークもウクライナにF16戦闘機の供与決定

ウクライナへのF16の供与についてデンマーク国防省も声明を発表し、オランダとともに供与を決めたことを明らかにしました。

声明の中でエレマンイエンセン国防相は「デンマークがウクライナの自由を守る戦いのためにF16戦闘機を供与することを誇りに思う。デンマークのウクライナへの支援は揺るぎないものだ」と述べています。

ゼレンスキー大統領はデンマークでフレデリクセン首相と会談したあとSNSに声明を投稿し、デンマークからは19機のF16の供与が決まったことを明らかにしています。

オランダ ウクライナにF16戦闘機の供与決定

ウクライナ大統領府は20日、ゼレンスキー大統領がオランダを訪問し、ルッテ首相と会談したと発表しました。

それによりますと、会談で、オランダがウクライナにアメリカ製のF16戦闘機の供与を決定したと表明し、ウクライナ側は「防空には必要不可欠だ」として、オランダの決定に感謝の意を伝えたということです。

会談のあとの記者会見で、ゼレンスキー大統領は「歴史的で、勇気づけられる決定であり、ウクライナの防空体制の強化に向けた新たな一歩となった」と評価しました。

また、ゼレンスキー大統領は20日、SNSで供与される戦闘機の数について「42機だ」と投稿しましたが、オランダ側は数について明らかにしていません。