ロシアの無人探査機 “月面に衝突し消失” 宇宙開発公社が見解

ロシアの宇宙開発公社は、旧ソビエト以来およそ半世紀ぶりとなる月面への着陸を目指していた無人探査機が月面に衝突し、消失したと明らかにしました。

ロシアの無人の月面探査機「ルナ25号」は今月11日に打ち上げられ、19日、月への着陸に向けて、軌道を変える制御を行いましたが、その後、通信が途絶えました。

ロシアの宇宙開発公社「ロスコスモス」は、探査機の捜索を続けてきましたが20日、「初期の分析結果によれば、探査機は想定の軌道を外れ、月面に衝突して消失した」として、月面に衝突したという見解を明らかにしました。今後、特別委員会を設置し、詳しい原因を調べるとしています。

ロシアが月面探査機を打ち上げるのは、旧ソビエト時代の1976年に月の土を地球に持ち帰ることに成功した「ルナ24号」以来、およそ半世紀ぶりでした。

計画では探査機は、今月21日にも世界初となる月の南極付近に着陸し、水を含む月の資源などについて、1年ほどかけて調べることを目指していました。

月面探査をめぐっては、インドの無人探査機「チャンドラヤーン3号」も着陸を目指して飛行中で、インドの宇宙研究機関=ISROは20日、着陸に向けて最終的な軌道変更を行ったと発表しています。