竹あかりで祈り 関東大震災から100年を前に追悼 東京 墨田区

来月1日で発生から100年となる関東大震災の犠牲者を追悼するとともに、防災の意識を新たにしようと、20日夜、東京 墨田区で竹あかりの点灯式が行われました。

点灯式は、関東大震災の犠牲者の遺骨が納められている墨田区の東京都慰霊堂で、防災に取り組む市民グループが開催したもので、はじめに参加したおよそ200人が黙とうしました。

続いて、グループの代表で東京都立大学の中林一樹名誉教授が「人口減少や高齢化が進む中、首都直下型地震のおそれもある。誰ひとり取り残さない防災を大事にしてほしい」とあいさつしました。

そして、東日本大震災で大きな被害を受けた、岩手県大船渡市の被災者の有志が切り出した竹で作られた、大小およそ500個の竹あかりが点灯し、参加者たちが防災の意識を新たにしました。

このほか、関東大震災の直後、燃え盛る炎や逃げ惑う人々の姿を描いた石版画の複製も、式典にあわせて慰霊堂に展示されました。

式を準備した男子大学生は「こうしたイベントをきっかけにもっと防災について学んでいきたいです」と話していました。

東京都慰霊堂の竹あかりは、一部の日を除いて来月10日まで点灯する予定だということです。