沖縄 那覇 市営住宅の工事現場で不発弾 住民避難し処理作業

那覇市の市営住宅の建て替え工事現場から不発弾が見つかり、20日、住民に避難を呼びかけた上で処理作業が行われました。

不発弾の処理作業が行われたのは那覇市首里大名町にある市営住宅の団地です。

先月、建て替え工事を行っていた際に不発弾1発が見つかっていました。

不発弾は長さおよそ50センチ、重さおよそ20キロで、自衛隊によりますと78年前の沖縄戦でアメリカ軍が海上から撃ち込んだ照明弾だということです。

現場は住宅街で、半径75メートル以内にある集合住宅1棟82世帯を対象に避難が呼びかけられ、20日は朝から市の職員が住民の誘導などを行いました。

午前10時になると、自衛隊の不発弾処理を専門とする部隊がクレーンを使って不発弾をつり上げ、すぐそばに設置した鉄のプレートに囲われたエリアに移しました。

そして、特殊な器具を使って信管を打ち抜き、危険性を取り除いたあと、避難が解除されました。

近くの児童館に避難した84歳の女性は「この辺りは沖縄戦の激戦地だったので避難するのは2回目です。近くを掘ったらまた出てくると思います。早くすべて無くなってほしいけど、いつになるのか分からないですね」と話していました。

78年前の沖縄戦では「鉄の暴風」と言われるほど大量の砲弾が撃ち込まれていて、すべての不発弾の処理にはあと70年から100年ほどかかるとみられています。