医療的ケア児や親も外出楽しんでもらうイベント 東京 千代田区

病気や障害で医療的なケアが必要な子どもやその親が、周りの目を気にすることなく、外出を楽しんでもらおうというイベントが東京 千代田区の書店で開かれました。

このイベントは都内の支援団体が企画し、会場となった千代田区の神田神保町にある子どもの本の専門書店には、呼吸を補助する医療器具などを使う子どもたちとその親の家族4組が参加しました。

親子たちは、付き添いのスタッフと開店前の店内を1時間ほど思い思いに歩き回り、途中でたんの吸引や水分補給などをしながら、お気に入りの1冊を探していました。

また開店後には、人混みなどを理由に訪れにくい海や花火をテーマにした絵本の朗読会も行われ、波を表現した大きな青い布がひらひらと揺らされる中、子どもたちは楽しそうな顔で朗読に耳を傾けていました。

イベントに参加した難病の子どもを育てる41歳の母親は「医療的なケアがあると、お出かけの1歩を踏み出すハードルが高いのですが、このイベントのおかげで外出できるようになりました」と話していました。

イベントを主催した「東京おでかけプロジェクト」の中嶋弓子代表は「家族が行けるところではなく、行きたいところに行けるようにしていきたい。また、街の人たちの目がそういう家族を受け入れる社会になってほしい」と話していました。